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C.F.Martinファクトリーツアー旅行記♪本場ナザレスでカスタムオーダーしてきました♪

 

『C.F.MARTIN』

 

それはアコースティックギターを嗜む人間なら誰もが耳にし憧れる、アコギを語るには外せない超一流のブランドであることは周知の事実かと思います。

 

国内のアコースティックギター販売に携わる楽器店でも特に優れた店舗に与えられる称号”マーキスディーラー”に認定されている各店が参加する年に一度のC.F.Martinファクトリーツアー。

 

京都でのマーティン・ギター旗艦店として、当店もアコースティックギター担当の私が参加して参りました♪

 

それでは早速出発です♪

 

今回のファクトリー・ツアー参加の目的は、

 

・当店オリジナルのカスタムショップ製マーティンギターのオーダー

・国内未入荷のマーティンギターの現地買い付け

 

更には、マーティン社で実際働いている現場を見て職人さんたちと触れ合い、様々な知識や技術を見につけ、当店でギターをお選び頂くお客様へより安心してご購入いただける為のスキルアップも兼ねておりました。

やはり詳しいスタッフが在籍している店舗で安心してギターを購入したい。」と誰もがお考えかと思いますので、この機会に大いに学んで来ようと意気込んで参加希望を出させていただいたのでした。

 

 

■6月某日 快晴

参加される他の楽器店さんや同行される国内マーティン販売代理店の黒澤楽器店さんとの待ち合わせ場所である成田空港へ。

新幹線に乗ってゆらゆらしていると富士山が。

 

 

 

マーティンギターの本社があるのはアメリカのペンシルバニア州ナザレスというところ。

成田空港から13時間のフライトです。

夕方の17時に日本を出発して、到着も夕方の17時という昼夜がまるっきり逆転する長距離旅行です。

 

 

 

そして到着!ニューアーク国際空港です。

「北海道ぐらいの気候なので、日本と殆ど変わりませんよ。」と聞いていたのに着いたら気温は15度以下でとにかく寒い!!!

 

 

 

ニューアーク国際空港から更にバスに乗って2時間の移動。あたりは真っ暗になりましたが無事にホテルに到着。明日から始まる怒涛のオーダーツアーに向けて精気を養うのでした。

 

いざっ!マーティン本社へ!カスタムオーダー開始!

 

さあ!ここからが遂に本番!マーティン本社を目指します!

 

宿泊しているホテルから送迎バスで10分ほど。

 

朝8時に工場へ向かうバスの中、時差ボケで殆ど眠れなかったにも関わらず楽しみでわくわくしていると雑誌なんかで見た事のある建物が見えてきました!!

 

 

着きました!あまりにも有名なマーティン本社工場です!!

 

 

早速行ってみましょう♪

 

 

 

まずは入り口でVIPパスを受け取ります。

これでマーティン工場内のシークレット部以外の殆どのエリアを自由に行き来することが可能です。

 

 

 

入ってすぐのロビーフロアには今までマーティンギターを使って録音された名盤がずらり!!

これだけ見てもマーティン社の歴史と実績の偉大さが一目でわかりますね!!

 

 

 

さて、それでは本格的に実際ギターを製作している工場内に入っていきます!

本当に広大な敷地に巨大な工場が建てられており、一巡りするだけでも一苦労です。

ここには述べ約1,000人のスタッフが働いており、月産なんと5,000本ものマーティンギターが作られております。

 

 

 

作業の効率を上げる為に、徹底的に無駄を省いた近代的な工場となっております。

機械作業の方が速くて正確な部分はすべて機械で行われておりますが、一方で人の手作業が必要な細かく感覚が必要な部分に関しては未だに一つ一つ手工で作業されております。

マーティン社のギター作りへの拘りが、工場を拡大してもしっかりと守り育まれている事がわかります。

 

 

 

こちらはなんと3,000本にも及ぶ今まで製作したカスタムや限定生産品のプロトタイプの山!!

マーティンが製作した数々の名器を全て1台は社内管理する為にと、莫大な量のストックが残されています。

正直、この中から買い物がしたかった。笑

更に、右にチラッと写ってしまっていますがすぐにギターとして使える木材も大量に保管されております。

ストック木材の量は国内メーカーの比にもならない圧倒的な備蓄量です。。さすがマーティン本社。

 

魅惑のカスタムショップゾーン

 

ここからは御待ちかね!カスタムショップゾーンです!

カスタムショップ(CTM)とは、マーチンファクトリー内でも選りすぐりの熟練職人のみによって製作されるシリーズ。
近年製作されるマーティンギターでは究極の完成度を誇るハンドメイドシリーズとして、往年のファンを唸らせる完成度の高い1本はこの現場から作り出されております。

マーティンファンならば、一生の内に必ず1度は所持したいカスタムショップ製ギターの製作現場を徹底レポートです!

 

 

 

 

カスタムショップの作業場は通常ライン品(D28、D18など)の作業場とは完全に分けられております。

木材の選定なども各スタッフが自身で厳選したものを使用するなど、マーティンでカスタムショップ部署に配属されるということはその腕に見合った自由が認められた証であり、名誉なことなのです。

 

 

 

左の写真の職人さんは話しかけてみるとなんと60年代からマーティン社でギター製作をされているとのこと。

皆さんがお持ちのヴィンテージギターを製作されたのは彼かもしれませんね。

熟練の職人が集まるカスタムショップならではの技術と経験が若い世代へも的確な指導で受け継がれているのが良くわかります。

 

 

右の写真の彼はカスタムショップ製のインレイワークを一手に引き受けるショーン。

若いながら卓越した技術とセンスでマーティン社から絶大な信頼を受ける若手のホープです。

写真のようにPCでデザインソフトを使用してラフ画を製作し、オーダー主様だけの1点物のインレイをデザイン~製作しています。

「鳥」や「花」などの簡単なイメージを伝えるだけでも素晴らしいデザインを起こしてくれます♪

 

 

 

左の写真はカスタムショップラインでしか仕様に組み込んでいないハイドグルー(ニカワ接着)に使用する動物性油です。(一番左)

右の2つは一般的なタイトボンド。

接着面に接着物質が残らず、木にしみこむ為に完全に密着した接着が可能。

よりピュアな振動を伝えることが可能です。

マーティン社でもオーセンティックシリーズかカスタムショップ製ギターなどの特別なモデルにのみ使用されております。

 

 

 

現在製作中のギターたちをパチリ。

さすがカスタムショップ!と思わされるハイグレードで素晴らしい杢目の木材を使用したモデルがずらり!!!

やはりマーティン好きならば一度はカスタムショップ製を手にしてみたいと感じる憧れの1本たちです。

 

以上、見ていただきましたが、「そもそもカスタムショップ製って始めて耳にした!」という方もまだまだ多いかと思います。

カスタムショップ製の一番の売りはその厳選された木材と手工による組み込み技術の高さからなる「マーティン伝統の鳴り」が新品で体感できるところにあります。

古くからマーティンをお知りの方の中には「最近の量産体制になってからのマーティンは昔と違う!」と思っていらっしゃる方も少なからずいらっしゃるでしょう。

そのモヤモヤを取り払ってくれるのが、これらカスタムショップ製のギター達なのです。

 

 

新技術”VTS(ヴィンテージ・トーン・システム)”

 

この日は日本ディーラー向けに、2015年のウィンターNAMMにて発表されたマーティン社が開発した新技術”VTS”の説明会を特別にカスタムショップエリアにて開催してくれました。

この技術はその名の通り、新品の状態のギターからヴィンテージトーンを再現、奏でさせるという画期的な技術で、世界中のギターファンから多大な期待が寄せられているとのこと。

以下はそちらVTSシステムの説明会の内容をご紹介♪

 

 

 

VTSシステムとは、マーティン社が長年の研究で自社のヴィンテージギターを細胞単位に渡ってまで研究をし尽くし、”経年によって生み出されるギター・トーンの変化を人工的に再現する”といった画期的なシステムです。

どのように加工しているかはマーティン者でも一部の人間しか知らないトップシークレットとのこと。

 

 

右の写真の左側の板は”何も処理が施されていない普通のシトカスプルース”。

右側は”VTS処理が施されたシトカスプルース”です。

VTS素材の方は下から当てている赤外線を通していないことがお分かりいただけますでしょうか?

経年変化を起こしたヴィンテージギターのトップ板同様、細胞が圧縮され隙間なく配列される為に、光を通さないほどの状態となるのです。

VTSには2つの段階があり、それぞれ「M1」「M2」という名称に分けられます。

「M1」(写真左)

・1930年代から1940年代のマーティン黄金期と呼ばれた戦前のヴィンテージギターに近づけた処理を行ったもの。

「M2」(写真右)

・1800年のマーティン社創設期のヴィンテージギターに近づけた処理を行ったもの

M1は若干焼けたような風合いなり、M2はかなり濃い茶色まで変化し、まさに”ど”ヴィンテージな風合いです。

これらVTSの弾き比べをさせて貰えたのですが、何も施していないギターとのその圧倒的な違いに驚愕でした。

 

以上のように、

 

カスタムショップ製のギターの素晴らしさ

新技術VTSサウンドの驚きの変化

 

などは、全てのアコースティックファンに是非手にとって体感して欲しいです。

 

一度は実物を手にとって、ジャランっと鳴らしてみて下さいね!!

 

 

.....え?

 

なかなか試奏できる場所や機会がない?

 

 

 

 

..そんな皆さま..安心して下さい!!

 

「オーダーしてきましたから(๑•̀ㅂ•́)و✧ニコッ」

 

 

というわけで!笑

誰もがあこがれる魅惑のカスタムショップ製ワンオフモデル&新技術VTSを盛り込んだワタナベオリジナルオーダーです!

 

早速続きをご覧下さい♪

 

ワタナベ楽器店オリジナルカスタムオーダー開始!!

究極のD-28を手に入れろ!!

 

さて、一通り全ての現場を見させていただき職人の皆さんとの色々なディスカッションも済んだところで、遂にオーダーに入ります♪

今回当店からオリジナルカスタムとしてオーダーしたのは全部で4機種

その全ての材を私が現地で木材選定の担当者と共にハンドセレクトしてきましたので、もちろん全てが世界に1本のみのワンオフギター。

更にその全てがカスタムショップ製になる為、先ほど見ていただいたマーティン社の最高の技術を駆使して製作されるのです。

 

そして!カスタムオーダーにあたって最も重要な部分を占めるのが使用する杢材選定であることは言うまでもありません!

 

その選定にもの凄---く!協力してくれたのが、上の写真左に写っているマーティンカスタムショップの木材選定担当も行っているエミリーです。

 

値段とグレードがとても細かく決まっているマーティン社の杢材たち。

ハイグレードを選べばその分お値段も右肩上がり。。

しかし今回僕はエミリーの特別な計らいによって、(拙い英語と身振り手振りで交渉を重ねた結果。)指定していたグレードよりもハイグレードな杢材をそのままアップチャージ無しで用意して頂くことに成功しました。笑

 

こういった交渉が出来るのも、現地での直接選定の醍醐味のひとつ!

ということで、とてもラッキーな材選定&カスタムの内容は以下です♪

 

 

NO.1■CTM(カスタムショップ)

CTM-D Style28 Premium"Adirondack / Madagascar"

 

今回のオーダーに関して、日本で色々と検討した結果行き着いたテーマは”究極のD-28”

 

本器はそのD-28をベースモデルとして贅沢な仕様変更を施した高級モデル。

トップ材には厳選したアディロンダックスプルース材を使用。

サイド&バック材にはこちらも厳選した希少材、マダガスカルローズウッド材をチョイスしました。

 

トップ材 アディロンダックスプルース(ハイグレード)

 

エミリーに僕が思い描いているサウンドのイメージを伝え、「しなり、タッピングでのサウンド、見た目」が揃う材を選んで選び抜いた1枚。

グレードも事前に指定オーダーした物よりもハイグレードな物へと無料でこっそりと変更して頂きました。笑

目の間隔が広めの一目でアディロンとわかる材を敢えてチョイス!

また、美しさを醸し出せるように、純白で美しい佇まいの物を指定しました。

 

サイド&バック材 マダガスカルローズウッド(ハイグレード)

 

こちらもエミリーと膨大なストックの中から選び抜いた1枚。

濃淡がはっきりと出ており、「塗装が入って出来上がった際にこういう木目や色合いのマダガスカルは最高に格好良いわよ!」とのこと。

表板を美しい物にしたので、裏板はエキゾチックで迫力のある物にしました。

基本的に木材選定はNGのマーティン社が年に1度だけ、日本のディーラーの為に特別に用意してくれる選定会。

良い木材にめぐり合えました!

 

【仕様まとめ】

今回はマーティンの高級モデルを41や42、45スタイルではなく”28(ニッパチ)”をベースに如何に表現するかをテーマに作成致しました。

すばり!「さりげなく演出される高級感」です。

 

ロゼッタにはアヴァロン貝でシングルリングを巻いて貰うよう指定。

ボディ・バインディングもプラスティックではなく、より上質で美しく見えるようにと「フレイムメイプル材」で巻いて貰うよう指定しました。

ペグもオープンバックタイプのゴールドなど、細かい部分のディテール一つ一つに”上質さ”を出すよう工夫しました。

 

他にも、ロゴはヴィンテージ風のオールドディカールロゴへ、ダイアモンド&スクエアタイプの指板ポジションマーク、1930年スタイルのロングブリッジにロングサドルなど細部にわたってカスタマイズ。

ネック材はマホガニー材へ変更し、ブレイシング材にもアディロンダックスプルース材を用いて、構造をフォワードシフテッド・スキャロップ仕様にするなど、28スタイルで考え得る最高の仕様になるようオーダーさせて頂きました!

 

「ギラギラするか、素朴にいくか」の両極端なマーティンの仕様から敢えて外し、お客様からのお問い合わせも多い「シンプルながらもさりげなく高級感を感じる」大人な1本になるようオーダーしております。

 

 

NO.2■CTM(カスタムショップ)

CTM-D 1930's Style28 VTS "Figured Rosewood"

 

こちらはD-28をベースモデルとして、最も人気の有る1930年代スタイルのルックスを求めたモデルです。

1930年当時の仕様は、トップ材はアディロンダックスプルース、サイド&バックはハカランダですが、見積もって頂いたところとてつもない金額になってしまった為に変更。

仕様を悩む僕にエミリーが「凄く面白いのがあるよ」と持ってきてくれたのがこれら”プレミアムグレードのシトカスプルース材”になんとVTSを施した1枚と、マーティン社でも大変珍しい”フィギュアードの入ったイースト・インディアンローズウッド”です!

 

トップ材 シトカスプルース(プレミアムグレード)・VTS

 

見つけた瞬間に「これだ!!」と感じました。

画像をご覧いただくだけでお分かりいただけるかと思いますが、ここまで美しく素晴らしいシトカスプルースはプレミアムグレードと言えども滅多にお目にかかることは出来ません!

”プレミアムグレードは光り輝く”という通説を見事に表現した最高の1枚が手に入りました!!

今回のスタイルに合わせて1930年代のトップ材の状態に限りなく近付くように、M1のVTS処理を施した1枚をチョイスしました。

 

サイド&バック材 フィギュアード・イースト・インディアンローズウッド(プレミアムグレード)

 

こちらも選びに選び抜いた極上の1枚。

只でさえレアなフィギュアード・イースト・インディアンローズウッド材ですが、ここまで見事な木目の物はそうそうございません!!!

写真ではわかりにくいですが、こちらもトップ材同様の良材のみが見せる輝き(実際光り輝いています)があります。

こちらのモデルは木材選定に関してはこれ以上ない程の良材にめぐり合うことが出来ました。

飾りなどしなくても、杢を眺めるだけで飽きの来ない、かなり美しい仕上がりとなると思います!

 

 

【仕様まとめ】

最初に述べさせていただいた通り、こちらのテーマは1930年代。

トップ材を1930年代の状態を再現したVTS処理を施しただけでなく、ブレイシング材にも同じくVTS処理を施したプレミアムグレードのシトカスプルースをチョイスしました!

勿論、当時と同様にフロントシフトでスキャロップド加工を施しております。

これによってトーンウッドと呼ばれるトップ材はほぼ30年代のヴィンテージと同様の鳴りを得られることでしょう。

 

他にも30年代のラージタイプのオールドディカールロゴ、ダイアモンド&スクエアタイプの指板ポジションマーク、1930年スタイルのロングブリッジにロングサドル、MARQUISタイプのアイボロイド・バインディング、オープンバックタイプのクロームペグと細部にわたってヴィンテージのディテールに拘りました。

 

ネック材もマホガニーへ変更し、現在現行で販売されている28とは全てが違う拘り抜いた1930年代ヴィンテージ仕様のカスタムオーダーとなりました!

 

 

NO.3■CTM(カスタムショップ)

CTM-D 1970's Style28 “SQ”

 

こちらは商品名の通り、日本人に最もなじみの有る”ニッパチ”スタイル、1970年代のD-28のワタナベ楽器風リイシューを目指しました!

特筆すべきは今ではカスタムショップでしか製作できない特別仕様”SQ”ネック仕様になっているところ!

”SQネック”とは、現在の(1985年以降)マーティンに見られるAJタイプ(トラスロッド仕様)とは違い固定ロッド(調整不可の為、強靭で太めのロッド)がネックに仕込まれています。

その強靭さゆえに余計な振動を起こさず、弦振動のパワーがボディに集中して大きな鳴りを得れますので、構造的に今のギターとは違い、大変気持ちが良いのです。

こちらのカスタムでは70年当時の鳴りを蘇らせるだけでなく、ヘッドシェイプは丸みの有るラウンドコーナースタイルを採用、面取りタイプのブラックピックガードやネックグリップはフルシックネスシェイプ(かまぼこ型)など、細かいディテール部分まで全て70年代の仕様を再現しました!

 

トップ材: イタリアン・アルパイン・スプルース(プレミアムグレード)

 

近年、マーティン社でもジャーマンスプルースに変わる材としてぐんぐんと評価を上げているのが”イタリアンアルパイン・スプルース”。

今回はこのイタリアン・アルパインスプルースに目を付け、このモデルに使用すると決めておりました。

当初は通常の28グレードに使用するイタリアンアルパインを指定していたのですが、、ここでもサプライズ!

 

「あなたは本当にラッキーね!プレミアムグレードを間違えて用意して持って来てしまったみたい(エミリー)」

 

なんと!選定用に用意してくれていた材を間違えてプレミアムグレードで持ってきてしまっていたとのこと。笑

 

「今更片付けるのも面倒だから、特別にこのプレミアムグレードの中から選んで良いよ!」

 

とのことで、なんとノーアップチャージでプレミアムグレード材に変更してもらいました!

 

選定してみるとさすがプレミアムグレード!シルクのようにキメ細やかで一点の曇りもなく、柾目にびっしりと目が詰まっております。

厳選されたプレミアムグレードの中からも、D28に使用するということでなるべく剛性が強く、パワフルに鳴るであろう1枚を選び抜きました。

 

通常大幅なアップチャージとなるプレミアムグレードへの変更が、無料でやって貰えるという嬉しいサプライズで大満足な杢材が選べました。

 

サイド&バック材 インディアン・ローズウッド(ハイグレード

 

こちらもエミリーと選びに選び抜いた極上の1枚。

僕の経験上、「黒系のローズの鳴りは深い」ということで、出来るだけ黒っぽいブラック系ローズウッドで、目の詰まった柾目の材を大量のストックの中から探し抜きました。

通常のD28に使用されるグレードよりも勿論ハイグレードの杢材を選定しました。

 

 

【仕様まとめ】

こちらのギターのテーマはもちろん1970年代。

トップ材はプレミアムグレードのイタリアンアルパイン・スプルース。

トラスロッドはSQ(スクエア・ロッド)に、ネックもフルシックネスシェイプを採用。

ヘッドシェイプは丸みのあるラウンドコーナー70’sスタイルでグロスフィニッシュ仕上げ。

マーティンロゴは勿論オールドディカール・ロゴ、面取りタイプのブラックピックガードなど、全て70年代のディテールに変更した魅惑の1本です。

ブレイシングももちろん”ノンスキャロップのセンターシフト”を指定。

イタリアンアルパイン・スプルース材ならではの繊細で広がりのあるサウンドを、SQネック&ノンスキャロップドブレイシングがより遠くまで飛ばし、迫力の有る絶品サウンドを奏でてくれることをお約束します。

 

 

NO.4■CTM(カスタムショップ)

CTM-000C Nylon "Solid Rosewood"

 

最後は僕個人がどうしても作りたかったマーティン・エレガット。

しかも今出ているサペリ材のものではなく、厳選したローズウッドの単板を用いてのモデルです。

個人的にもとても興味の有るスプルース&ローズでのマーティン・エレガットをカスタムショップの組み込みと技術で再現できるとあって、こちらも材選定には気合が入りました!

 

トップ材 シトカ・スプルース(ハイグレード)

 

こちらも通常のグレードから2段階も上級な物へと無料でアップグレードしてもらいました!

今のD28スタンダードよりも更に上級なスプルースになることで、高級感も充分です。

 

サイド&バック材 インディアン・ローズウッド(ハイグレード

 

こちらも出来るだけ黒っぽいブラックローズで柾目のインドローズを大量のストックの中から探しぬきました。

通常のD28に使用されるグレードよりも更にハイグレードの杢材をノーアップチャージで選定させて頂きました。

本当に今回はラッキー続きで感謝感謝の選定会になりました。

 

 

【仕様まとめ】

こちらは出来るだけお値段を抑えたかったので、木材グレードの変更とサイド&バック材をローズウッドの単板に変更以外は特別なカスタムを施しておりません。

D28以上のハイグレードなスプルースとインディアンローズのオール単板仕様のエレガットをマーティンで!

というマーティン・ファンなら一度は試していただきたい極上の1本が誕生しました。

 

 

 

以上、どれも一味も二味もちがうオリジナルマーティンを計4本カスタムオーダーしてきました!

自信を持ってご提案する高級モデルから、30年代、70年代のオリジナルヴィンテージモデル、マーティン未発売のガットモデルまで、どれも魅力的な品揃えとなっておりますのでご期待くださいませ!!

 

 

”ワンオフ”のカスタムショップ・ギター買い付け会

 

さて、一通りのオーダーを済ませた後でお待ち兼ねの買い付け会

こちらは参加した全てのディーラーさんと凌ぎを削る戦いです!(1本物なので欲しいお店が被ればじゃんけんにて対決!笑)

 

沢山の1本物のカスタムショップ製マーティンが並ぶ中で、、

当店が獲得できたのは僅か1本!!!!(´;ω;`)(´;ω;`)

 

じゃんけんがあまり強くない僕なのでした。。

 

しかし、色々弾かせて頂いた中で1番欲しかった大本命の1本は手に入れることが出来ました!!!

 

それがこちら!

 

CTM D-35 Sitka / Honduras Rosewood ”35”50周年特別モデル

勿論作りの全てがレギュラー品とは違います。

トップ材のグレードも上がり、ネック材はマホガニーです。トップはエイジングトナー・フィニッシュ。

もともと28よりもすっきりした扱いやすい独特のサウンドで人気の高い35がカスタムショップの高い技術とホンジュラスローズウッドのレンジの広さを獲得することで、抜群の演奏性と驚くほどバランスの取れた極上サウンドを可能にしました。

通常品のD35とは誰が弾き比べても別物です!

サイド&バック材は3ピースともホンジュラスローズウッド。

インドローズより重量があり、その分高域~低域ともに更にレンジ広く鳴ってくれます。

何よりストロークした際のサウンドの奥深さ、まとまりの良さは「これこそマーティン」とマニアも唸るクオリティです。

天神突板も勿論ホンジュラスローズウッド材。

ゴールデンエラ・スタイルのオールドディカールロゴが渋いです

50周年限定の35モデルな事を証明する限定カスタムショップラベル。細かい部分まで一味違います。

 

以上、日本未入荷のカスタムショップ製D-35!

入荷しておりますので店頭にてお試しいただけます!

35ファンの方、単純に極上のマーティンドレッドノートをお探しの方!是非一度お試し下さい!

 

上記商品の販売リンクは以下のURLからご覧いただけます。

https://www.watanabe-mi.com/honten/list/p74811/

 

☆おまけ☆

 

さて、長くなってしまいましたが3泊5日の強行スケジュールだったマーティン・ファクトリーツアーでの私の仕事ぶり、いかがでございましたでしょうか?笑

 

その他、こんなこともありましたのでサラッとご紹介させてください♪

 

マーティン・ミュージアム見学

 

ここはマーティン工場と併設しており、エントランスすぐ左手に位置づけられています。

マーティン1世のギター作りの歩み~ドイツ時代~ニューヨーク時代~現代とその時代の本物のヴィンテージ・マーティンを大量展示しております。

中にはミュージアム用にマーティン社自らコレクターから○千万円で買い戻した物もあるとか!!

ギターファンなら必ず一度は行って見たいお宝エリアです。笑

 

 

マーティン旧工場見学

 

ここは現在の工場に移動する前の旧工場跡。今もマーティン社の手によって大事に保管されています。

ここで数々の名器たちが産声を上げたのですね!

 

 

 

”ロバート・クレイ・バンド”ライブ観戦

 

マーティン社に「ライブでも見に行こう♪」と誘ってもらったのは、なんとロバートクレイ・バンドのライブ!!

車で30分ほど走ったところに旧製鉄所をイベントスペースに改造したという何ともお洒落なライブ会場が見えてきました。。

 

 

 

ここまで小さい会場でロバート・クレイクラスの大物のライブを見れるのは疲れも吹っ飛びました!

やはり、16ビートでのグルーブ感が本番は全然違いますね!

 

 

最後に♪

 

さて、長丁場となりましたが最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。

このように、本場アメリカにて本物の質感に実際触れることが出来て大変成長できた気がします!

 

これから6月には毎年恒例になるかもしれないこのマーティン・ツアー。。

 

そこで。。。

 

 

「オリジナルのマーティンを最高の素材で作ってきて欲しい!!」

 

 

というお客様!大募集です!!!

 

僕が自信を持って最高の木材をハンドセレクトして最高の1本をオーダーしてきます!

 

例えば。。

 

「000(トリプル・オー)のボディで42スタイル。杢材はプレミアムグレードのシトカスプルースにサイド&バックはドラマティックな杢目の(可能な限りご要望にお応え出来るよう頑張ります)マダガスカル・ローズウッド、ペグはウェバリーでネックはマホガニーが良い!」

「マーティンの何年代の○○のルックスでカッタウェイ有りで、ナット幅は○○、ネックシェイプは○○で、12Fには自分の名前をインレイで入れて。。」

 

などなど!マニアックな仕様にも可能な限り対応致します!

 

まずはお見積もりを出しますので、お気軽にお問い合わせ下さい♪

 

世界に1本の貴方だけのカスタムショップ製マーティンをオーダーして参ります!

 

気になる方はお気軽にご連絡下さいませ!

 

担当:村主(すぐり)
mail : honten@watanabe-mi.com
Tel : 075-231-277

 

 

そんなこんなで、以上マーティン・ファクトリーツアーレポートでした!

 

当店オーダー分の4本は来年入荷予定!

 

どれも世界に1本ですので、気になる方は是非チェックしてみて下さいね!

 

お問い合わせお待ちしております♪

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Martin Custom Shop CTM-D 1930's Style28 VTS "Premium Sitka&Figured east IndianRosewood" Martin Custom Shop CTM D-28 Adirondack / Madagascar   
Martin Custom Shop
CTM-D 1930's Style28 VTS "Premium Sitka&Figured east IndianRosewood"
マーティンファクトリーにて木材選定をし現地オーダーしたショップオリジナルモデル。
SOLD OUT

Martin Custom Shop
CTM D-28 Adirondack / Madagascar
厳選アディロン×マダガスカルローズウッド!マーティンファクトリーにて木材選定&現地オーダーしたショップオリジナルの至極のD28モデル遂に入荷!
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